鼻口蓋管嚢胞・切歯管嚢胞の意味と特徴
鼻口蓋管嚢胞とは
鼻口蓋管嚢胞とは、上顎正中部に発生する嚢胞です。
胎生期に鼻腔と口腔を連絡していた鼻口蓋管の遺残上皮に由来しています。
・上顎正中部に発生
・鼻口蓋管の遺残上皮に由来
鼻口蓋管嚢胞の種類
鼻口蓋管嚢胞のほとんどは、骨内の切歯管部に発生する切歯管嚢胞に分類されます。
稀に切歯管下端の口蓋粘膜内に発生することがあり、これを口蓋乳頭嚢胞といいます。
・切歯管嚢胞
・口蓋乳頭嚢胞
鼻口蓋管嚢胞のエックス線所見
鼻口蓋管嚢胞は、上顎正中部に直径1cm程度のハート型や円形のエックス線透過像が認められます。
口蓋正中前方部に膨隆をきたし、大きくなると唇側にも膨隆が見られます。
・上顎正中部にハート型や円形のエックス線透過像
・大きさはに直径1cm程度
・口蓋正中前方部に膨隆
鼻口蓋管嚢胞の病理組織像
裏装上皮は線毛円柱上皮、立方上皮、扁平上皮のいずれか、あるいは混在からなります。
上皮下の線維性結合組織中には、神経線維束筋性血管が見られ、稀に粘液腺が存在します。
・裏装上皮は線毛円柱上皮、立方上皮、扁平上皮
・上皮下の線維性結合組織中に神経線維束筋性血管
・粘液腺が存在することもある
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