背圧多孔の原因と防止策
背圧多孔とは
背圧多孔とは、鋳造欠陥の一種です。
背圧によって融解金属が押し戻され、鋳造体表面に多数の小孔が生じたり、へこんだりする現象です。
背圧多孔が生じる原理
鋳込んだ時に溶湯が鋳型壁まで到達しても、鋳造圧が低下して鋳型内の圧縮された空気圧(背圧)の方が大きくなると、凝固前の金属が背圧によって押し戻され、鋳造体表面に小孔が生じることとなります。
・鋳造圧が低下して鋳型内の圧縮された空気圧(背圧)の方が大きくなる
・凝固前の金属が背圧によって押し戻され、鋳造体表面に小孔が生じる
背圧多孔の原因
背圧多孔の原因は、埋没材の通気性不良、鋳造圧の不足などです。
・埋没材の通気性不良
・鋳造圧の不足
背圧多孔の防止策
背圧多孔の防止策としては、通気性のよい埋没材を使用することや、エアベントを設置することが挙げられます。
鋳造圧を高くすることや、鋳造圧の加わる持続時間を長くすることでも防止することが可能です。
・通気性のよい埋没材を使用
・エアベントを設置
・鋳造圧を高くする
・鋳造圧の加わる持続時間を長くする