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大理石骨病(アルベルス・シェーンベルグ病)

大理石骨病の原因と症状

大理石骨病とは

 

大理石骨病とは、骨硬化や骨髄腔形成不全が生じる病気です。

 

アルベルス・シェーンベルグ病と呼ばれることもあります。

 

破骨細胞の機能異常により、骨が吸収されにくくなります。

 

一方、骨新生は正常に行われていくため、次第に骨密度が高まっていきます。

 

その結果、骨髄腔が狭くなっていくため、血球が正常に作られなくなり、貧血などの症状が現れてきます。

 

・骨硬化や骨髄腔形成不全が主症状

 

・アルベルス・シェーンベルグ病(別名)

 

・破骨細胞の機能異常が原因

 

大理石骨病の分類

 

大理石骨病は、乳幼児が発症する早発性悪性型と、成人が発症する遅発性良性型の2種類に分けることができます。

 

・早発性悪性型(乳幼児)

 

・遅発性良性型(成人)

 

早発性悪性型は致死性が高く、様々な臓器に致死的な異常をもたらします。

 

早発性悪性型は常染色体劣性遺伝です。

 

遅発性良性型は致死性は低いものの、骨折や骨髄炎などの症状が頻繁に現れます。

 

遅発性良性型は常染色体優性遺伝です。

 

大理石骨病の症状

 

大理石骨病の症状は、それぞれ次の通りです。

 

早発性悪性型(乳幼児)の症状

 

・大頭症

 

・進行性難聴

 

・視力障害

 

・肝脾腫

 

・汎血球減少

 

遅発性良性型(成人)の症状

 

・反復性の骨折

 

・骨髄炎

 

・脳神経麻痺

 

・歯の萌出遅延

 

・歯の発育異常

 

顎骨の症状に関しては、う蝕に続発する下顎の骨髄炎の頻度が高いです。

 

骨硬化が著しいこともあり、なかなか治癒しないのが特徴です。

 

歯の発育異常により、不正咬合が誘発され、歯列矯正を必要とするケースが多くなります。

 

大理石骨病の原因

 

大理石骨病の原因は、遺伝子の変異です。

 

破骨細胞の形成や機能に関連した遺伝子に変異が生じることで発症します。

 

今現在、5つの遺伝子が同定されていますが、今後も追加されることでしょう。

 

 

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