みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

歯が汚れる仕組み(歯垢・歯石・エナメル質)

歯はこうして汚れていく

歯が白くなる仕組みを考える前に、まず歯が汚れていく仕組みについて知っておきましょう。

 

なぜ歯が汚れるのかを知ることで、歯のホワイトニングの有効性についても理解できるようになります。

 

歯は生きた組織

 

まず前提として、歯は生きた組織であるという認識を持ってください。

 

確かにエナメル質のほとんどは、石と同じような無機質から成り立っています。

 

けれども、その下には象牙質や歯の神経、血管などが存在しています。

 

これらがひとつの組織となって、咀嚼や発音などの機能を担ってくれているのです。

 

実際、歯科クリニックで歯を削ると、痛みを感じますよね。

 

また、エナメル質というのは、皮膚と同じように毎日新しく作り変えられています。

 

これだけの条件がそろえば、歯が生きた組織であることに納得して頂けることでしょう。

 

・歯は皮膚と同じように生きている

 

続いて、歯が汚れていく仕組みについて、次の3つのパターンに分けて見ていきましょう。

 

・歯垢が原因の着色

 

・歯石が原因の着色

 

・エナメル質が原因の着色

 

歯垢が原因で歯が汚れて見える場合

 

歯のホワイトニングを希望されている方は、口腔衛生や口腔周囲の審美性にとても敏感な場合が多いです。

 

それだけに、歯のエナメル質に着色性物質が沈着しているケースは意外に少ないといえます。

 

そういったケースでは、実は単に歯垢や歯石に着色性物質が溜まっているだけだったりするのです。

 

こういう歯の着色は、除去するのが非常に楽です。

 

歯垢であれば、日々のブラッシングをきちんと行うことで、歯の着色の除去が達成されることでしょう。

 

その際、有効といえるのがホワイトニング効果のある歯磨き粉です。

 

ホワイトニング歯磨き粉には、強い研磨作用がありますので、普段以上に歯垢を除去しやすくなります。

 

ですので、歯垢が原因で歯が汚れて見える型には、市販のホワイトニング歯磨き粉がベストといえます。

 

・歯垢が原因の着色は意外に多い

 

・歯垢が原因の着色はホワイトニング歯磨き粉が最適

 

歯石が原因で歯が汚れて見える場合

 

次に、歯垢ではなく、歯石に着色性物質が溜まって、歯が汚れて見える場合についてです。

 

歯石は、市販のホワイトニング歯磨き粉では落とせません。

 

これは歯科クリニックでスケーリングと呼ばれる処置を受ける必要があります。

 

スケーリングとは、スケーラーと呼ばれる器具を使って、歯面に付着した歯石をガリガリと削ぎ落していく処置です。

 

最近では、超音波スケーラーという便利な商品も販売されていますので、そちらを利用してみても良いかもしれません。

 

ただし、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目の歯石は、プロフェッショナルである歯科医師や歯科衛生士でなければ綺麗に落とせませんので、注意が必要です。

 

・歯石が原因の着色はホワイトニング歯磨き粉では対処できない

 

・スケーリングで歯石を除去してもらう

 

エナメル質自体に着色性物質が沈着した場合

 

最も厄介なのが、エナメル質の中に、着色性物質が入り込んだ場合です。

 

例えば、皮膚に生じたシミを考えてみましょう。

 

皮膚のシミは、いくらスポンジでゴシゴシと磨いても、洗い落とすことはできませんよね。

 

少し大雑把な言い方にはなりますが、エナメル質に沈着した汚れもこれとほぼ同じです。

 

これは、エナメル質の表面には、微細な穴が無数に空いているということと、歯の表面が常に新しく作り変えられているために起こります。

 

金属のような物質であれば、表面に隙間が一切ないので、汚れが沈着することはまずありませんよね。

 

もちろん、表面にサビが出来たり、水垢などが沈着することはありますが、これはちょうど歯における歯垢や歯石と同じです。

 

つまり、歯は皮膚と同じように生きている組織だからこそ、シミのような着色が生じるのです。

 

この汚れに対応できるのは、歯科クリニックで受けることのできる歯のホワイトニングしかありません。

 

市販のホワイトニング歯磨き粉やスケーリングでは落とすことができないのです。

 

・エナメル質の着色が最も厄介

 

・歯科で受ける歯のホワイトニングでしか対処できない

 

 


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