白くすれば良いわけではない!? 歯のホワイトニングの真の意味
歯のホワイトニングとは、文字通り歯を白くする処置です。
歯科クリニックで受けるホワイトニングや、自宅で行うホワイトニングなど、その方法や使用する器材は様々です。
共通しているのは、歯を白く美しくしたい、という目的ですね。
ホワイトニングの目的
・歯を白く美しくすること
私たちの歯、ひとりひとりで大きく異なります。
よく目を凝らしてみれば、色も形も生え方も、全てが異なっていることがわかるでしょう。
中でも、歯の色というのは、初対面でもすぐに目がいくポイントです。
初めて会った人が、笑った時に、白く美しい歯を見せてくれたら、それだけでもう好感度は上がります。
それもそのはずで、いわゆる「メラビアンの法則」によれば、第一印象を決めるのは93%が見た目だからです。
残りの7%は、その人が話した内容です。
もちろん、見た目の中には、目や顔の表情や仕草なども含まれますが、歯の白さもかなり重要な要素といえます。
例えば、どれだけ綺麗な顔立ちをしても、歯が黄ばんでいたり、黒ずんでいたりすると、それだけでもう、その人のことを不潔と思ってしまうことも少なくありません。
実際、歯を清潔さというおは、その人の生活習慣がそのまま反映されているといっても過言でありません。
メラビアンの法則
・第一印象は93%が見た目、7%が話した内容
ここで注意しなければならないのは、人の歯は、必ずしも「白い」わけではないということです。
「硬組織(歯)の構造」でも解説している通り、歯はエナメル質、象牙質、セメント質という硬い組織によって構成されています。
歯の色に関して重要なのは、エナメル質と象牙質です。
私達が普段目にしているのは、歯の最外層にあるエナメル質ですよね。
ですので、このエナメル質が真っ白な組織だと思われている方もいらっしゃるのですが、実はそうではありません。
エナメル質は半透明の組織で、その下に横たわっている象牙質は黄色みがかった組織です。
色も性質も象の牙である象牙に似ているので、このような名称がつけられているのも納得できますね。
・エナメル質は半透明
・象牙質は黄色みを帯びている
つまり、私達が目にしている歯の色というのは、半透明なエナメル質越しに見た象牙質の色なのです。
そのため、健康な人の歯でも、少し黄色みがかっていることがわかります。
そして、ホワイトニングというのは、歯を真っ白にするのではなく、本来の歯の色に戻すことを真の目的としているのです。
・健康な歯でも少し黄色みがかっている
・歯のホワイトニングは健康な歯の色に戻すことが目的
ちなみに、健康な歯が何らかの原因で黄ばんだり、黒ずんだりすることを「歯の変色と着色」といいます。
こういった症状を取り除いていくのが、歯のホワイトニングの目的であるといえます。