MAC(最小肺胞内濃度)
MAC(最小肺胞内濃度)とは
MAC(マック)とは、「Minimum Alveolar Concentration」の略称です。
日本語では、最小肺胞内濃度といいます。
麻酔強度を示す指標となります。
麻酔作用の強さを評価
例えば、皮膚切開という侵害刺激を患者さんに与えたとしましょう。
本来であれば、こうした刺激を与えられると、痛みを感じて体を動かしますよね。
けれども、麻酔薬を作用させれば、そうした体動を抑えることができます。
この皮膚切開という侵害刺激を与えて、50%の人に体動が見られなくなるような吸入麻酔薬の肺胞内濃度を最小肺胞内濃度と呼びます。
50%に体動が見られなくなる吸入麻酔薬の肺胞内濃度
数値が小さいほど麻酔作用が強い
少しわかりにくいかもしれませんが、MACの値が小さいほど、その麻酔薬の作用は強いと言えます。
なぜなら、肺胞内濃度が小さくても、痛みを感じさせなくさせることが可能だからです。
逆に言えば、高い濃度を必要とする麻酔薬は、それだけ効果が弱いと言えます。
以下のようにまとめることができます。
最小肺胞濃度が小さい → 麻酔作用が強い
最小肺胞濃度が大きい → 麻酔作用が弱い