みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

骨のリモデリング(改造現象)

骨のリモデリング(改造現象)

骨という組織は、絶えず作り変えられています。

 

これを骨のリモデリングと呼びます。

 

具体的には、骨形成と骨吸収が繰り返されて、古い骨から新しい骨へと、徐々に生まれ変わっていくのです。

 

骨の改造現象は、5つのプロセスに分けることができます。

 

休止期活性化期吸収期逆転期形成期の順番で、リモデリングが進んでいきます。

 

休止期

 

休止期の骨は、骨芽細胞(骨を作る細胞)で覆われている。

 

ただし、これらの細胞は休止状態に入っているため、骨が作られることはありません。

 

活性化期

 

休止していた骨芽細胞が活性化される時期です。

 

きっかけとなるのは、骨吸収促進因子である活性型ビタミンDやPGE2などです。

 

骨芽細胞がこれらの刺激を受けると、破骨細胞活性化因子(ODF)を発現します。

 

すると、破骨細胞が成熟していくのです。

 

吸収期

 

成熟した破骨細胞が、骨の吸収を開始します。

 

骨縁へと誘導され、様々なタンパク質分解酵素を用いて、石灰化基質を破壊していきます。

 

逆転期

 

破骨細胞の働きにより、骨からBMPなどの成分が遊離していきます。

 

その結果、破骨細胞の分化や機能発現が抑制されていきます。

 

続いて、骨芽細胞の分化や機能発現が促進されていきます。

 

形成期

 

骨が吸収された跡である骨吸収窩に、骨芽細胞が誘導されます。

 

そこで、新しい骨が作られていきます。

 

骨のリモデリングでは、この5つのプロセスを延々と回っていきます。

 

 

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