歯髄疾患
歯髄疾患に関するコンテンツです。
歯髄充血から歯髄炎、歯髄の退行性変化に至るまでを詳しく解説していきます。
歯髄疾患(13)記事一覧
歯髄充血の原因と症状
歯髄充血とは歯髄充血とは、歯髄の中に存在している血管に、血液が溜まった状態を指します。この状態が長く続くと、やがて歯髄炎へと進行していきます。ですから、歯髄充血は歯髄炎の前駆症状と捉えることができます。歯髄充血は、典型的な可逆性変化ですので、早目に治療を行えば、歯髄炎を発症せずに済ませることができま...
急性単純性歯髄炎の原因と症状
急性単純性歯髄炎とは急性単純性歯髄炎とは、歯髄充血から移行したもので、非感染性の急性歯髄炎です。病理学的には、急性漿液性歯髄炎という名称が使われています。文字通り、漿液の滲出が著しく、象牙芽細胞の変性や委縮が確認できます。急性単純性歯髄炎は、一部性と全部性に分けることができ、以下のような違いがありま...
急性化膿性歯髄炎の原因と症状
急性化膿性歯髄炎とは急性化膿性歯髄炎には、一部性と全部性の2つにわけることができます。これは、急性単純性歯髄炎と同じですね。というのも、急性単純性歯髄炎に細菌感染が加わることで発症するのが、急性化膿性歯髄炎だからです。そのため、歯髄には化膿性の炎症が生じます。また、不可逆性の歯髄炎であることも重要な...
急性壊疽性歯髄炎の原因と症状
急性壊疽性歯髄炎とは急性壊疽性歯髄炎とは、歯髄に壊疽性の炎症が起こる病態です。つまり、歯髄が壊死を起こした後、さらに腐敗菌が感染し、壊疽を起こすのです。嫌気性の腐敗菌が関与することがほとんどです。また、急性壊疽性歯髄炎では、歯髄のほぼ全てが腐敗しており、元の形を留めていません。壊死と壊疽の違いここで...
慢性潰瘍性歯髄炎の原因と症状
露髄すると慢性開放性歯髄炎へう蝕を放置していると、エナメル質を溶かし、象牙質を経て、やがては歯髄腔にまで到達します。そうして露髄すると歯髄炎が慢性開放性歯髄炎へと移行します。この慢性開放性歯髄炎には、以下の2種類が存在しています。・慢性潰瘍性歯髄炎・慢性増殖性歯髄炎ここでは、慢性潰瘍性歯髄炎について...
慢性増殖性歯髄炎の原因と症状
慢性増殖性歯髄炎とは慢性増殖性歯髄炎とは、慢性開放性歯髄炎の一種です。歯髄炎が慢性化して、露出したう窩から肉芽化した歯髄組織がはみ出すため、その症状を肉眼で確認できることもあります。これを外向性のポリープといい、歯髄息肉(しずいそくにく)という名称で呼ばれることもあります。若年者のように、生活力が旺...
慢性閉鎖性歯髄炎の原因と症状
慢性閉鎖性歯髄炎とは慢性閉鎖性歯髄炎とは、歯髄腔と口腔との交通がないにも関わらず、歯髄に慢性的な炎症が生じている状態です。そのため「閉鎖性」という言葉が使われています。慢性閉鎖性歯髄炎の原因慢性閉鎖性歯髄炎の原因は、細菌性毒素などによる慢性的な刺激です。露髄することなく、閉鎖された歯髄腔の中で、炎症...
上行性歯髄炎の原因と症状
上行性歯髄炎とは上行性歯髄炎では、髄管や根尖孔から細菌が侵入して、歯髄に感染が起こります。本来の歯髄炎は、歯冠部にう蝕が生じて、そこから歯髄へと細菌が進行していきます。ですから、上行性歯髄炎は逆方向から感染が起こると言えるため、わざわざ「上行性」という名前がついているのです。「上昇性歯髄炎」と呼ばれ...
特発性歯髄炎の原因と症状
特発性歯髄炎とは特発性歯髄炎とは、原因のわからない歯髄炎のことを指します。「特発性」という、何やら難しい言葉が使われていますが、原因不明と理解して下さい。特発性歯髄炎の原因上記の通り、特発性歯髄炎の原因は不明です。特発性歯髄炎の症状特発性歯髄炎の症状は、突然訪れる原因不明の疼痛です。何がきっかけで疼...
歯の内部吸収の原因と症状
歯の内部吸収とは歯の内部吸収とは、歯質が歯髄腔側から溶けていくことです。本来、歯質が吸収するのは、外部からですよね。う蝕によって、エナメル質及び象牙質が溶かされ、歯髄へと至ります。けれども、歯の内部吸収では、内側から歯質が溶けていくのです。歯の内部吸収の原因歯の内部吸収の原因には、まず外傷を挙げるこ...
歯髄の加齢的変化
歯髄の加齢的変化とは歯髄の加齢的変化は、25歳くらいから起こり始めます。加齢的変化と聞くと、かなり高齢になってからをイメージしがちですが、歯髄の場合は若い時期から始まるのです。これは、歯の形成が完了してからしばらく経つと、始まるものと考えられます。歯髄の加齢的変化には、以下のようなものがあります。・...
歯髄壊死の原因と症状
歯髄壊死とは歯髄壊死とは、細菌感染を伴わない歯髄の失活です。歯髄炎が進行して、炎症が歯髄全体へと波及することで歯髄の壊死へと至ります。歯髄壊死の原因歯髄壊死の原因では、まず歯髄炎を挙げることができます。歯髄に生じた炎症を起因として、循環障害が起こり、慢性閉鎖性歯髄炎などを引き起こします。その後、退行...
歯髄壊疽の原因と症状
歯髄壊疽とは歯髄壊疽とは、歯髄が壊死した後に細菌感染が加わった病態です。感染するのは嫌気性細菌(腐敗菌)であるため、歯髄腔内の物質を発酵させ、腐敗臭を放ちます。歯髄が腐ってしまっているので、当然、それなりの臭いが出てきますよね。歯髄壊疽の原因歯髄壊疽の原因は、先ほど述べたように、嫌気性細菌への感染で...
ピンクスポット
ピンクスポットとはピンクスポットとは、切削や歯冠破折、あるいは内部吸収によって、象牙質の厚さが薄くなり、歯髄組織が象牙質を介してピンク色に透けて見える部位を指します。・切削、歯冠破折、内部吸収によって生じる・歯髄組織が象牙質を介してピンク色に透けて見えるピンクトゥースとりわけ内部吸収では、毛細血管に...
歯内骨内インプラント
歯内骨内インプラントとは歯内骨内インプラントとは、外科的歯内療法の一種です。根管を介し、根尖の歯槽骨にインプラントを植立する治療法です。・外科的歯内療法の一種・根管を介して根尖の歯槽骨にインプラントを植立歯内骨内インプラントの適応症歯根が短いか、歯槽骨が吸収されるなどして、歯の維持が不安定な歯に対し...