歯髄充血の原因と症状
歯髄充血とは
歯髄充血とは、歯髄の中に存在している血管に、血液が溜まった状態を指します。
この状態が長く続くと、やがて歯髄炎へと進行していきます。
ですから、歯髄充血は歯髄炎の前駆症状と捉えることができます。
歯髄充血は、典型的な可逆性変化ですので、早目に治療を行えば、歯髄炎を発症せずに済ませることができます。
充血とうっ血の違い
循環障害には、同じようなものに「うっ血」というものがありますが、歯髄充血の場合、充血とうっ血の区別は行いません。
ちなみに、充血というのは、動脈が拡張して沢山の血液が流れ込んだ状態です。
一方、うっ血というのは、静脈血の血液循環量が異常に増加して、なかなか流れていかない状態を指します。
どちらも血流が停滞して、血管や周辺組織がパンパンになってしまいます。
歯髄充血の原因
歯髄充血の原因には、以下のようなものを挙げることができます。
う蝕などによる細菌性の刺激
窩洞の乾燥及び脱水
歯の切削時の温熱刺激や機械的刺激
口腔内の温度変化
歯の外傷
歯髄充血の症状
自発痛
なし
誘発痛
冷水痛
機械的刺激による一過性の疼痛
化学的刺激による一過性の疼痛
打診痛
なし
電気診
閾値がやや低下する
歯髄充血の治療法
歯髄充血の治療は、以下の方法が採られることが多いです。
歯髄鎮痛消炎療法
覆髄法
その後は経過観察を行います。