細菌やウイルスの感染経路
細菌やウイルスなどは、色々な経路から人体に感染します。
その感染経路について、詳しく見ていきましょう。
接触感染は、直接感染とも呼ばれています。
ですから、病原体が直接皮膚や粘膜に接触することで感染が起こります。
バスや電車の手すりを握ったり、感染者の体や体液に直接触ることでも感染します。
このうち、手すりなどの汚染されたものを媒介とする場合を介達感染と呼びます。
感染者のくしゃみや咳などの飛沫を浴びることは、飛沫感染と呼びます。
これは、体液の粒子に、病原体が含まれているためです。
感染者が咳やくしゃみをすると、飛沫が空気中を舞います。
これが直接、健常者の粘膜に付着すれば、接触感染を起こします。
一方、飛沫の水分が蒸発して、5μm以下の軽い微粒子になると、これを飛沫核と呼ぶようになります。
こうした状態になっても尚、病原性を維持し続ける細菌やウイルスは、飛沫核感染を引き起こすこととなります。
一般的に、空気感染と呼ばれるものです。
飛沫感染と飛沫核感染の違いについて、知っておいてください。
細菌やウイルスに感染した動物の肉を食べたり、病原体で汚染された水を飲むなどすると、経口感染を起こします。
水系感染とも呼ばれています。
病原体が口から入り、消化管を通じて感染が起こります。
ベクター感染とは、他の動物が媒介者となって感染します。
媒介者をベクターと呼びます。
感染者の血液中には、病原体が存在しています。
健常者がこの血液に触れることで、血液感染が起こります。
具体例としては、輸血や注射、それから歯科治療中にも、こうした血液感染が起こります。
母子感染は、垂直感染とも呼ばれています。
母体から胎児へ、あるいは乳児へと病原体が移動します。
以下のような3つのケースが考えられます。
胎内感染 → 胎盤を介した血液供給により感染
産道感染 → 出産時に生じる産道の出血などで感染
母乳感染 → 母乳を介して感染