みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

RPIクラスプ

RPIクラスプの特徴

RPIクラスプとは

 

RPIクラスプは、近心レスト、隣接面板、I バーの3つから構成されるクラスプです。

 

RPIという名称は、この3つの部位の略称です。

 

・mesial rest (近心レスト)

 

・proximal plate (隣接面板)

 

・I-bar (Iバー)

 

3つの部位がそれぞれ支持、把持、維持の機能を拮抗的に果たしていきます。

 

これをレシプロケーションといいます。

 

・支持 → 近心レスト

 

・把持 → 隣接面板

 

・維持 → Iバー

 

写真を見てもわかるとおり、RPIクラスプには、歯面を被覆する面積が少ないです。

 

そのため、歯肉への生理的刺激を阻害することが少ないというメリットがあります。

 

・歯面の被覆面積が少ない

 

・歯肉への生理的刺激が伝わりやすい

 

RPIクラスプは、主に遊離端義歯に適用されます。

 

小臼歯に両側性で用いられることで、負担軽減効果を発揮します。

 

アンダーカット量は0.25mmです。

 

・遊離端義歯で小臼歯に適用

 

・負担軽減効果を発揮

 

・0.25mmのアンダーカット

 

近心レストの特徴

 

近心レストの主な効果は、支持です。

 

それに加え、支台歯の遠心傾斜の防止、垂直力の分配比率の減少、床下粘膜の負担圧の均等化、義歯の維持力を向上させるといった効果も持っています。

 

・支持効果

 

・遠心傾斜の防止

 

・垂直力の分配比率の減少

 

・床下粘膜の負担圧の均等化

 

・義歯の維持力を向上

 

隣接面板の特徴

 

隣接面板の主な効果は、把持です。

 

RPIクラスプの隣接面板は、支台歯にガイドプレーンを形成して適合させるため、着脱が垂直方向に限定されます。

 

その結果、確実な拮抗作用(レシプロケーション)を得ることができるのです。

 

・把持効果

 

・ガイドプレーンによって垂直方向に着脱

 

・確実な拮抗作用

 

Iバーの特徴

 

Iバーの主な効果は、維持です。

 

鉤尖は、約2mm以内の長さでアンダーカットに適合させます。

 

鉤尖の幅は約1mmで、アンダーカット量は0.33mmです。

 

・鉤尖の長さは2mm以内

 

・鉤尖の幅は1mm

 

・0.33mmのアンダーカット

 

 

RPIクラスプ 関連ページ

クラウン・ブリッジの目的と要件
開口・閉口運動を行う筋肉
即時義歯の利点と欠点
ポンティック基底面形態の分類【図】
ポンティックの補綴部位による分類【表】
ポンティック基底面に求められる要件
Kennedy(ケネディ)の分類 【図】
Applegate(アップルゲート)の法則
Eichner(アイヒナー)の分類 【図】
エーカースクラスプ
リングクラスプ
ローチクラスプ
ダブルエーカースクラスプ(双子鉤)
ヘアピンクラスプ
連続鉤(ケネディバー)
クラスプの種類(鋳造鉤)
バックアクションクラスプ
リバースバックアクションクラスプ
ハーフアンドハーフクラスプ
延長腕鉤
コンビネーションクラスプ
パラタルバーの形態と適応症
パラタルストラップの形態と適応症
パラタルプレートの形態と適応症
ホースシュープレートの形態と適応症
リンガルバーの形態と適応症
リンガルプレートの形態と適応症
リンガルエプロンの形態と適応症
外側バーの形態と適応症
選択的加圧印象(センタクテキカアツインショウ)
エピテーゼ
ヒーリングアバットメント
オルトンクラウン(オルトン金冠)
デンチャースペース(義歯の設置可能領域)
ドンダース空隙(クウゲキ)
DUMLの法則(ドゥムル法則)
MUDLの法則(ムドゥルのほうそく)
BULLの法則(ブルのほうそく)
フラビーガム
ポストクラウン〜歯冠継続歯
ブラックトライアングル
プロビジョナルレストレーション
ボクシング(歯科用語)
サベイライン
支台歯間線(シダイシカンセン)
フェルール
ピンレッジ
支台築造(シダイチクゾウ)
自動削合(ジドウサクゴウ)
生物学的幅径(セイブツガクテキフクケイ)
選択削合(センタクサクゴウ)
機能咬頭(キノウコウトウ)
部分被覆冠(ブブンヒフクカン)
部分被覆冠の種類
リジッドサポート
リテンションビーズ
リベース
リライン
ブロックアウト
リリーフ
アンダーカット
アンテの法則
カラーレスマージン
顆路(カロ)
筋圧形成(キンアツケイセイ)
合着(ゴウチャク)
グラスアイオノマーセメント(GIC)
クレピタス(クレピテーション)
ブラキシズム
グラインディング
クレンチング
タッピング
ダウエルピン
根面板(コンメンバン)
作業側(サギョウソク)
平衡側(ヘイコウソク)
レジンキャップ
ワイドセントリックオクルージョン
ロングセントリックオクルージョン
咬合挙上(コウゴウキョジョウ)
歯冠歯根比(シカンシコンヒ)
人工歯肉(ジンコウシニク)
支台築造法の種類と適応症
ダイナミック印象(動的印象)
テーパー(軸面傾斜角)
オーラルディアドコキネシス
加圧印象(カアツインショウ)
ガイドプレーン
解剖学的咬合器(カイボウガクテキコウゴウキ)
咬合高径(コウゴウコウケイ)
咬合堤(コウゴウテイ)
リンガライズドオクルージョン
パウンドライン
ノンパラレルピンテクニック
ノンメタルクラスプデンチャー
ニュートラルゾーン(筋圧中立帯)
ディンプル
テンチのコア(歯型)
切歯乳頭(セッシニュウトウ)
Cummer(カマー)の分類
小連結子(ショウレンケツシ)
モデリングコンパウンド
バクシネーターメカニズム
Jankelsonの分類(ジャンケルソンノブンルイ)
スパー
コンデンス(陶材の圧縮法)
インレー修復
サベイング
Duchange(デュシャンジュ)の指数
オルタードキャストテクニック
エマージェンスプロファイル
近心レスト
スケルトンデンチャー(バー義歯)
FGPテクニック
フルバランスドオクルージョン
両側性平衡咬合(リョウソクセイヘイコウコウゴウ)
分割復位式模型(ブンカツフクイシキモケイ)
歯槽頂間線(シソウチョウカンセン)
歯槽頂間線の法則
Simonの三平面
Simonの顎態診断法
移行義歯(イコウギシ)
アルコン型咬合器
コンダイラー型咬合器
堤状隆起(テンションリッジ)
側方顆路角(ベネット角)
ベネット運動
バイトゲージ
維持腕(イジワン)
チェックバイト
接着ブリッジ
個歯トレー(コシトレー)
パラトグラム
シリコーンブラック法
Tweedの三角(ツィードノサンカク)
ウィリスの顔面計測法(Willis法)
矢状切歯路(シジョウセッシロ)
矢状切歯路傾斜角(シジョウセッシロケイシャカク)
二重同時印象(ダブルミックス印象法)
コーヌステレスコープクラウン
サベイドクラウン
スマイルライン(笑線)
リップサポート
咬合面再形成(コウゴウメンサイケイセイ)
咬合採得(コウゴウサイトク)
閉口印象(ヘイコウインショウ)
オッセオインテグレーション
アンテリアガイダンス
半固定性ブリッジ
咬合印象(コウゴウインショウ)
咬合圧印象(コウゴウアツインショウ)
複印象(フクインショウ)
終末蝶番運動(シュウマツチョウバンウンドウ)
耐火模型(タイカモケイ)
すれ違い咬合
暫間義歯(ザンカンギシ)
S字状隆起(エスジジョウリュウキ)
全調節性咬合器
半調節性咬合器
モダイオラス
ガルバニー電流
義歯維持筋(ギシイジキン)
ガム模型
無口蓋義歯
残根上義歯
義歯性口内炎
義歯性線維症(ギシセイセンイショウ)
プロキシマルハーフクラウン
7/8冠(ハチブンノナナカン)
4/5冠(ゴブンノヨンカン)
3/4冠(ヨンブンノサンカン)
臼歯離開咬合(キュウシリカイコウゴウ)
犬歯誘導咬合(ケンシユウドウコウゴウ)
ミューチュアリープロテクテッドオクルージョン
支台築造におけるポストの長さ・太さ
インターオクルーザルレコード
副歯型式模型(フクシケイシキモケイ)
作業用模型(サギョウヨウモケイ)
研究用模型(スタディモデル)
歯型固着式模型(シケイコチャクシキモケイ)
歯型可撤式模型(シケイカテツシキモケイ)
カスプトゥリッジ・カスプトゥフォッサ
食片圧入の原因
スープラバルジクラスプ
インフラバルジクラスプ
MPD症候群
バルクウィル三角
モンソンカーブ
アンチモンソンカーブ
モンソンの球面説
ゴシックアーチ描記法
ベベルドショルダー
複模型(フクモケイ)
仮想咬合平面(カソウコウゴウヘイメン)
自由運動咬合器
嚥下位(エンゲイ)
歯根膜粘膜負担
咬合力検査
スピーチエイド

ホーム RSS購読 サイトマップ
Home Sitemap Mail Company