みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

レチウス線条

レチウス線条の意味と特徴

レチウス線条とは

 

レチウス線条とは、エナメル質の研磨標本を、光学顕微鏡で観察した際に見られる多数の並行に走る褐色線条です。

 

エナメル小柱の横紋が、周期的に石灰化不良に陥いることで出現します。

 

そのため、横紋とともにエナメル質の成長線とみなされています。

 

・エナメル質の研磨標本で並行に走る多数の褐色線条

 

・エナメル小柱の横紋が周期的に石灰化不良に陥った部位

 

・成長線の一種

 

そんなレチウス線条は、レッチウス条や並行条と呼ばれることもあります。

 

レチウス線条の特徴

 

乳歯と第一大臼歯に見られる新産線(シンザンセン)は、出生時の環境変化に対して出現したレチウス線条に相当します。

 

・新産線は出生時に現れたレチウス線条

 

個体の識別に利用できる

 

レチウス線条は、同一個体であればすべての歯のエナメル質に同様の模様を呈するため、個体の識別に利用できます。

 

レチウス線条の走行

 

縦断標本

 

縦断標本では、咬頭頂を挟んでエナメル象牙境から始まり、反対側のエナメル象牙境に終わります。

 

歯頚部近くの線条は、エナメル象牙境に始まって、歯の表面に終わります。

 

横断標本

 

横断標本では、歯髄腔を中心に同心円状に排列しています。

 

したがって、咬頭頂付近では、ドーム状を呈しています。

 

 


ホーム RSS購読 サイトマップ
Home Sitemap Mail Company