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口腔外科学

 

(随時更新中)

口腔外科学記事一覧

炎症の5徴候

細菌やウイルスに感染したり、打撲や捻挫などの外傷を受けると、体に炎症反応が起こります。その指標となるのが、「炎症の5徴候」です。次の5つが見られたら、炎症が起きていると判断しましょう。1.発赤2.発熱3.腫脹4.疼痛5.機能障害炎症の5徴候が生じるメカニズムでは、この5徴候がどういった流れで生じるの...

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咬筋肥大症の原因と治療法

咬筋肥大症とは咬筋肥大症(hypertropy of the masseter mascle)とは、顎の筋肉に腫瘤状の腫脹が見られる病態です。特に、歯を食いしばった際に腫瘤が目立ち、触ってみるとある程度の硬さを感じます。エラが張っているように見えることもあります。これは咬筋が肥大しているために現れる...

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シェーグレン症候群の原因と症状

シェーグレン症候群とはシェーグレン症候群とは、口腔と眼に乾燥症状が現れる自己免疫疾患です。特に、唾液腺と涙腺に症状が集中しているため、臓器特異的自己免疫疾患と呼ばれることもあります。好発年齢は中年で、女性の発症率が圧倒的に高くなっています。全体では1000人に6〜10人の割合で発症しています。・口腔...

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シェーグレン症候群の診断基準と治療法

シェーグレン症候群の検査シェーグレン症候群では、次の4つの検査を受けることになります。このうち、2つ以上の項目で陽性が出た場合に、確定診断が下されます。・生検病理組織検査(口唇生検/涙腺生検)・口腔検査(唾液分泌検査/唾液腺造影)・眼科検査(涙線分泌検査)・血清検査シェーグレン症候群の診断基準シェー...

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前癌病変(ゼンガンビョウヘン)

前癌病変とは前癌病変とは、癌になる一歩手前の状態です。ですので、白板症や紅板症といった具体的な症状が現れています。・白板症・紅板症WHOの定義に基づいて表現すると、次のようになります。正常な状態と比較して、より癌化しやすい形態的な変化を起こした組織前癌状態より前癌病変の方が癌になる確率が高いよく似た...

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前癌状態(ゼンガンジョウタイ)

前癌状態とは前癌状態とは、癌になる可能性が普通の組織よりも高まっている状態を指します。前癌病変ほどは深刻ではありません。WHOの定義に基づいて表現すると、次のようになります。癌の危険性が有意に増加した状態口腔領域の前癌状態口腔領域の前癌状態には、次のようなものが挙げられます。それぞれの状態を放置する...

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前癌病変と前癌状態の違い

前癌病変の方が癌化しやすい前癌病変と前癌状態は、とても混同されやすい病態です。字面もほぼ同じで、異なるのは「状態」と「病変」だけですね。両者の違いをざっくりと表現すると、前癌病変の方が癌になる確率が高まっているといえます。前癌病変には、白板症や紅斑症など、癌に移行する一歩手前の症状が現れているからで...

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紅板症の症状と治療法

紅板症(コウバンショウ)とは紅板症とは、紅色肥厚症とも呼ばれる病変で、組織がビロード状に発赤します。こういった症状は色々なケースで生じるものですが、その他の疾患といかなる関連性も見いだせない場合に「紅板症」という臨床診断名がつけられます。ただし、病理組織学的には、上皮内癌や初期浸潤癌、それから上皮異...

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臨床診断名と病理診断名の違い

確定診断までに便宜上必要となる言葉臨床の現場では、「臨床診断名」と「病理診断名」という、非常に似通った言葉が使われています。これは、病気を正確に診断するためには、いくつかのプロセスを踏まなければならないためです。確定診断に至るまでは、沢山の医療従事者が関与することになります。その際、情報伝達をスムー...

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唾液腺の炎症を伴う6疾患

唾液腺の炎症(分類)唾液腺の炎症は以下のように、大きく3つに分類することができます。・細菌感染性・ウイルス感染性・自己免疫疾患等細菌感染性細菌感染性では、唾液腺に様々な細菌が感染することで炎症が起こります。開口部から逆行性に炎症が波及していくことが特徴です。ウイルス感染性ウイルス感染性では、ムンプス...

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巨細胞封入体症の原因と病理

巨細胞封入体症とは巨細胞封入体症とは、サイトメガロウイルスに感染することで発症する病気です。唾液腺に好発するため、サイトメガロウイルスには唾液腺ウイルスという別称も存在しています。胎児や新生児、乳幼児が感染しやすいウイルスです。・サイトメガロウイルス・唾液腺に好発・胎児や乳幼児が発症巨細胞封入体症の...

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手足口病の原因と症状

手足口病とは手足口病とは、ウイルス感染によって発症する病気です。病名の通り、手の平や足の裏、それから口腔内に水疱性の湿疹が現れます。乳幼児が罹りやすく、幼稚園などで集団感染を起こすことがあります。手足口病の原因手足口病は、次のウイルスに感染することによって発症します。・コクサッキーウイルスA6、A1...

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ヘルパンギーナの原因と症状

ヘルパンギーナとはヘルパンギーナ(herpangina)は、ウイルスに感染することにより発症する疱疹性(ホウシンセイ)の病気です。そのため、疱疹性アンギーナと呼ばれることもあり、水疱性の湿疹が現れるという特徴があります。ヘルパンギーナは手足口病と類似した点が非常に多いです。「手足口病とヘルパンギーナ...

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エイズ(AIDS)にみられる口腔内病変

エイズ(AIDS)とはエイズとは、後天性免疫不全症候群と呼ばれる病気で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することによって発症します。感染経路は性的接触が主で、その他、献血などで感染することがあります。エイズにおける口腔内病変エイズを発症すると、口腔内に様々な病変が現れます。感染症・カンジダ症・H...

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口腔がん〜発生率・好発年齢

口腔がんとは口腔がんとは、口腔内やその周囲の組織に生じる悪性腫瘍で、全ての悪性腫瘍の約1〜3%を占めています。罹患数も年間で6000人を超えており、死亡数は3000人というデータがあります。口腔がんはあくまで総称で、舌や歯肉、頬粘膜といった部位に応じて、色々な病名がつけられます。その中でも罹患率が最...

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口腔がんの原因

口腔がんの病因および誘因には、次のようなものが挙げられます。・喫煙・飲酒・慢性の機械的刺激・感染・紫外線ここでは、それぞれの病因および誘因について、個別に解説していきます。喫煙口腔がんの原因で、最も重要な因子はタバコです。タバコには発癌性物質が含まれており、喫煙者の発癌リスクは非喫煙者の7倍、死亡率...

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口腔がんの種類

口腔がんの種類(臨床的部位分類)口腔がんは、部位に応じて異なる病名がつけられています。ただし、これらは全て組織学的には扁平上皮癌です。・口唇癌・頬粘膜癌・歯肉癌・硬口蓋癌・口腔底癌・舌癌・口峡咽頭癌・上顎洞癌・顎骨中心癌・多発性癌口腔がんの部位別発生率口腔がんの部位別発生率は、以下の通りです。・舌 ...

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TNM分類

TNM分類とはTNM分類とは、悪性腫瘍の進行度を示す指標です。TNM(ティーエヌエム)とは、それぞれ次のことを意味します。T (tumor) → 腫瘍N (nodes) →リンパ節M (metastasis) → 遠隔転移T (tumor)は、腫瘍がどれだけ大きくなったのかを評価します。N (nod...

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口腔がんのステージ分類

口腔がんの4つのステージ口腔がんは、TNM分類を用いることで、次のような4つのステージに分けることができます。臨床の現場では、このステージ分類で診療が進められていくことになります。StageTNMT100U200V1,2310,100WA1,2,34a20,1,200WBanyT4b3anyN00W...

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エナメル上皮腫の原因と症状

エナメル上皮腫とはエナメル上皮腫(Ameloblastoma)とは歯原性腫瘍のひとつで、基本的に良性腫瘍です。歯原性腫瘍の約10%を占めます。転移性エナメル上皮腫は悪性腫瘍で、肺や胸膜などに転移を起こします。・ほとんどが良性腫瘍・歯原性腫瘍の約10%・転移性エナメル上皮腫は悪性腫瘍エナメル上皮腫の好...

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悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫)

悪性リンパ腫とは悪性リンパ腫とは、次に挙げるようなリンパ節を構成する細胞からなる悪性腫瘍です。・リンパ球・組織球・前駆細胞リンパ節は全身へ系統的に分布しているため、悪性リンパ腫は全身を系統的に侵していきます。中でも頭頸部のリンパ節は、悪性リンパ腫の好発部位となっています。そんな悪性リンパ腫は、ホジキ...

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歯肉がんの症状と治療法

歯肉癌とは歯肉癌(carcinoma of gingiva)とは、歯肉に発生する悪性腫瘍です。口腔癌の中では、舌癌に次いで発生頻度が高い癌となっています。・舌癌の次に多い歯肉癌の好発年齢歯肉癌は、50歳以上の男性に発生しやすい癌です。顎骨中心性のものは比較的若年者に多いです。・50歳以上の男性に好発...

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頬粘膜癌の症状と治療法

頬粘膜癌とは頬粘膜癌は、頬粘膜に発生する悪性腫瘍です。日本人の発生率は少なく、東南アジアやインドでは多発しています。口腔癌全体では、約9%を占めます。・頬粘膜の悪性腫瘍・日本人の患者は少ない・口腔癌の中の約9%頬粘膜癌の好発年齢頬粘膜癌の好発年齢は60〜70歳代で、男性に多いです。・60〜70歳代の...

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口唇癌の症状と治療法

口唇癌とは口唇癌とは、口唇にできる悪性腫瘍です。日本人には少ない病気で、欧米では好発しています。発生部位が口唇だけに、早期発見が容易で、腫瘍の発育も緩慢であるため、口腔癌の中では予後が最も良好といえます。また、口腔癌の中では最も発生頻度が低く、口腔癌全体の1〜2%に留まります。・日本人に少ない・腫瘍...

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口腔底癌の症状と治療法

口腔底癌とは口腔底癌とは、口腔底に発生する悪性腫瘍です。全ての口腔癌の3〜5%を占める病気です。欧米ではさらに発生率が高く、16〜20%となっています。発生初期には、小潰瘍を伴う硬結が現れます。・全口腔癌の3〜5%・小潰瘍を伴う硬結を肉眼で確認口腔底癌の好発年齢口腔底癌は、30〜60歳代に好発し、男...

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硬口蓋癌の症状と治療法

硬口蓋癌とは硬口蓋癌とは、硬口蓋に発生する悪性腫瘍で、口腔癌全体の約3%を占めます。口腔底癌や頬粘膜癌よりも発生頻度が低く、比較的稀な病気といえます。ちなみに、東南アジアでは、リバーススモーキングや香辛料の過剰摂取との関連から、発生頻度が高くなっています。・口腔癌全体の約3%(日本では稀)・東南アジ...

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白板症(ハクバンショウ)

白板症とは白板症とは、口腔粘膜に生じる斑状の病変で、角化亢進により生じます。WHOの定義では「摩擦によって除去できない白色の角化性病変で、臨床的あるいは病理組織学的に他の診断可能な疾患に分類できないもの」となっています。・口腔粘膜に生じる斑状の病変・粘膜の角化亢進・他の診断可能な疾患に分類できないも...

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智歯周囲炎(チシシュウイエン)〜Perico(ペリコ)

智歯周囲炎とは智歯周囲炎とは、8番目の歯である親知らずに生じる炎症性疾患です。・親知らずが原因の炎症親知らずは正常に生えているケースの方が珍しく、多くの場合、半埋伏や傾斜といった状態で口腔内に露出しています。そのため清掃がしにくく、不潔となることで親知らずの周囲に炎症が生じることがあります。Peri...

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スタビライゼーションスプリント

スタビライゼーションスプリントとはスタビライゼーションスプリントとは、スプリント療法に用いられる器具です。スプリントというのは、いわゆるマウスピースのことです。全歯列接触型スプリントと呼ばれることもあります。・スプリント療法に用いられる器具・全歯列接触型スプリント(別称)スタビライゼーションスプリン...

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ガマ腫(ラヌーラ)

ガマ腫(ラヌーラ)とはガマ腫とは、粘液貯留嚢胞の一種です。顎下腺導管(ワルトン管)や舌下腺導管(バルトリン管)由来の嚢胞で、口底部に片側性に生じ、病変部は、半球状膨隆を呈します。比較的女性に多く発症する病気です。そんなガマ腫はラヌーラと呼ばれることもあります。ちなみに、見た目がガマの咽頭嚢に似ている...

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静止性骨空洞(セイシセイコツクウドウ)

静止性骨空洞とは静止性骨空洞とは、下顎管の下方に発生する偽嚢胞です。直径1〜3cm大で、パノラマエックス線では類円形の透過像として現れます。舌側寄りの皮質骨が欠損します。そんな静止性骨空洞は、報告者の名前にちなんで、スタフネの骨空洞と呼ばれることもあります。・下顎管の下方に発生する偽嚢胞・直径1〜3...

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疱疹性歯肉口内炎(ホウシンセイシニクコウナイエン)

疱疹性歯肉口内炎とは疱疹性歯肉口内炎とは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)の初感染により生じる病変です。・単純ヘルペスウイルス1型疱疹性歯肉口内炎の症状疱疹性歯肉口内炎では、最初の一週間は潜伏期であり、発熱、食欲不振、全身倦怠感といった全身症状が現れます。潜伏期・発熱・食欲不振・全身倦怠感その...

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脈瘤性骨嚢胞(ミャクリュウセイコツノウホウ)

脈瘤性骨嚢胞とは脈瘤性骨嚢胞とは、10〜20歳代の下顎臼歯部に好発する疾患です。嚢胞という名前がついていますが、裏装上皮を持たないため、偽嚢胞に分類されます。単胞性〜多胞性で、蜂窩状あるいは泡状のエックス線透過像を示します。そんな脈瘤性骨嚢胞は、脈瘤性骨空洞と呼ばれることもあります。・10〜20歳代...

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Ellisの分類(エリスノブンルイ)

エリスの分類とはエリスの分類とは、永久前歯の外傷に対する処置を分類したものです。全部で8クラスに分類されます。小児歯科領域で広く活用されている分類法です。エリスの分類における外傷の状況と処置法クラス1単純な歯冠破折処置・形態修正または破損部の修復クラス2広範な歯冠破折(露髄なし)処置・覆髄ののち修復...

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Frey症候群(フライショウコウグン)

Frey(フライ)症候群とはフライ症候群とは、耳下腺部の手術または外傷後に生じる病態です。食事摂取に伴って耳前部、側頭部、頬部の皮膚に一過性の発汗、紅潮、発赤、違和感などが出現します。・耳下腺部の手術または外傷により生じる・食事による味覚刺激で症状が現れる・耳前部、側頭部、頬部の皮膚に一過性の発汗、...

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バーニングマウス症候群

バーニングマウス症候群とはバーニングマウス症候群とは、口腔粘膜や舌の慢性灼熱感および疼痛を特徴とする病態です。明らかな原因は特定することができない病気で、舌の痛みが口腔内全体に広がった病態を指します。そんなバーニングマウス症候群は、口腔内灼熱症候群と呼ばれることもあります。・口腔粘膜、舌の慢性灼熱感...

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含歯性嚢胞(ガンシセイノウホウ)

含歯性嚢胞とは含歯性嚢胞とは、埋伏歯の歯冠部に生じる発育性の歯原性嚢胞です。・埋伏歯の歯冠部に生じる歯原性嚢胞・発育性含歯性嚢胞の好発部位好発部位は下顎智歯部、上顎犬歯部、埋伏過剰歯です。・下顎智歯部・上顎犬歯部・埋伏過剰歯含歯性嚢胞の特徴歯冠の形成が完了した歯胚歯原性上皮に嚢胞化が生じたもので、嚢...

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外骨症(ガイコツショウ)

外骨症とは外骨症とは、成熟骨組織が発育異常ないし反応性に外方へ過剰形成する病態です。過剰形成が見られるものの、外骨症は非腫瘍性疾患です。・成熟骨組織が発育異常・外方へ過剰形成・非腫瘍性疾患口腔領域の外骨症口腔領域では、口蓋正中部に見られる口蓋隆起や下顎小臼歯部に見られる下顎隆起が代表的です。・口蓋隆...

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鼻口蓋管嚢胞(ビコウガイカンノウホウ)

鼻口蓋管嚢胞とは鼻口蓋管嚢胞とは、上顎正中部に発生する嚢胞です。胎生期に鼻腔と口腔を連絡していた鼻口蓋管の遺残上皮に由来しています。・上顎正中部に発生・鼻口蓋管の遺残上皮に由来鼻口蓋管嚢胞の種類鼻口蓋管嚢胞のほとんどは、骨内の切歯管部に発生する切歯管嚢胞に分類されます。稀に切歯管下端の口蓋粘膜内に発...

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キュットナー腫瘍(慢性硬化性顎下腺炎)

キュットナー腫瘍とはキュットナー腫瘍とは、唾液腺炎の中でも線維性組織の増生が著しく、腺体部が硬い腫瘤状病変を指します。病変は片側性とされていますが、両側性に現れるケースもあります。そんなキュットナー腫瘍は、キュットナー病や慢性硬化性顎下腺炎と呼ばれることもあります。・線維性組織の増生が著しく、腺体部...

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懸垂縫合(ケンスイホウゴウ)

懸垂縫合とは懸垂縫合とは、歯肉弁を縫合する際、縫合糸を歯の周囲に回し、懸垂した状態で固定する縫合法です。・縫合糸を歯の周囲に回し、懸垂した状態で固定する縫合法懸垂縫合の種類片側のみ懸垂する片側性懸垂縫合と、頬・舌側の両側歯肉弁を懸垂する両側懸垂縫合とがあります。・片側性懸垂縫合・両側懸垂縫合 ツイー...

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テトラサイクリン変色歯

テトラサイクリン変色歯とはテトラサイクリン変色歯とは、テトラサイクリン系抗菌薬によって変色した歯を指します。テトラサイクリン変色歯の原因とメカニズム歯の形成期である乳幼児期に、テトラサイクリン系抗菌薬を服用した場合、歯質、特に象牙質中に無機質とキレート結合して、テトラサイクリン-リン酸塩が形成されま...

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オクルーザルスプリント

オクルーザルスプリントとはオクルーザルスプリントとは、下顎位の変更や咬合圧の配分を変更するために用いられる口腔内装置です。歯列のいずれかの咬合面を被覆する可撤性のマウスピース型装置で、主に、顎関節症や睡眠時ブラキシズムなどの症例に適応されます。目的・下顎位の変更・咬合圧の配分を変更装置の特徴・歯列の...

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下顎孔伝達麻酔(カガクコウデンタツマスイ)

下顎孔伝達麻酔とは下顎孔伝達麻酔とは、下顎孔に走行する下歯槽神経を、翼突下顎隙で局所麻酔により遮断する処置法です。・下顎孔に走行する下歯槽神経を遮断する麻酔法・翼突下顎隙で局所麻酔を作用させる下顎孔伝達麻酔の特徴下顎孔伝達麻酔の二操作法では、その前方の舌神経を、三操作法では、頬神経もブロックされます...

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クインケ浮腫

クインケ(Quincke)浮腫とはクインケ浮腫とは、皮膚または粘膜に生じる限局性の浮腫性腫脹です。浮腫は急激に生じ、数時間から数日以内に消失します。血管神経性浮腫と呼ばれることもあります。・皮膚または粘膜に生じる限局性の浮腫性腫脹・浮腫は急激に生じる・数時間から数日以内に消失・血管神経性浮腫(別名)...

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黒毛舌(コクモウゼツ)

黒毛舌とは黒毛舌とは、舌背部の糸状乳頭の角質層が著しく伸長し(角化突起)、毛状になった状態を指します。舌背部が黒く着色されるため、黒毛舌という名前が付けられています。着色部位は、2cmに達することもありますが、自覚症状はほとんどないです。・糸状乳頭の角質層が著しく伸長・毛状(角化突起)を示す・舌背部...

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プランマー・ビンソン症候群

プランマー・ビンソン(Plummer-binson)症候群とはプランマー・ビンソン症候群とは、鉄欠乏性貧血に平滑舌、嚥下困難、スプーンネイル、口角炎を伴う症候群です。・鉄欠乏性貧血に伴う症候群・平滑舌・嚥下困難・スプーンネイル・口角炎口腔領域の症状口腔領域では、舌乳頭の萎縮による舌背の平滑化、口角部...

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溝状舌(コウジョウゼツ)

溝状舌とは溝状舌とは、舌背に多数の亀裂(溝)を認める舌の形態異常です。・舌背に多数の溝を認める舌の形態異常溝状舌の原因溝状舌の根本的な原因は不明ですが、遺伝形質、加齢、ビタミン欠乏などが関与していると考えられています。精神神経疾患、てんかん、ダウン症、新生児甲状腺機能低下症、クルーゾン症候群、メルカ...

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サクソンテスト

サクソンテストとはサクソン(Saxon)テストとは、シェーグレン症候群や口腔乾燥症に対する検査法の一種です。検査によって唾液量を測定します。・シェーグレン症候群や口腔乾燥症に対する検査法・唾液量を測定サクソンテストの手順予め計量した乾燥ガーゼを、一定の速度で2分間噛んでもらいます。その後、口腔内から...

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スタージ・ウェーバー症候群

スタージ・ウェーバー(Sturge-Weber)症候群とはスタージ・ウェーバー(Sturge-Weber)症候群とは、胎児発生早期の異常による疾患で、遺伝性はありません。・胎児発生早期の異常・遺伝性はない・大脳顔面血管腫症(別称)スタージ・ウェーバー症候群の症状スタージ・ウェーバー症候群の症状は、半...

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軟口蓋挙上装置

軟口蓋挙上装置とは軟口蓋挙上装置とは、床の口蓋部後縁より、軟口蓋挙上子を延長して製作する装置です。軟口蓋挙上子によって、軟口蓋を機械的に挙上させ、構音時や嚥下時の鼻咽腔閉鎖を助けます。・床の口蓋部後縁より軟口蓋挙上子を延長して製作・軟口蓋挙上子で軟口蓋を機械的に挙上構音時や嚥下時の鼻咽腔閉鎖を助ける...

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抜歯窩の治癒過程

抜歯窩は、以下に挙げる4つのプロセスを踏むことで、治癒していきます。血餅期(抜歯後7日前後)抜歯窩は、血餅で満たされています。この時期に器質化(血餅の肉芽組織への置換)が開始し、上皮化が完了します。肉芽組織期(抜歯後10〜20日前後)抜歯窩の器質化が進行・完了します。仮骨期(抜歯後1ヶ月前後)骨芽細...

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挺子(テイシ)

挺子(テイシ)とは挺子とは、抜歯の際に、歯を歯槽窩から脱臼させる器具です。エレベーターと呼ばれることもあります。・歯を歯槽窩から脱臼させる器具・エレベーター挺子の使用手順歯と歯槽骨との間の歯根膜組織中に先端を挿入し、くさびまたは斜面としての機械的力を利用して、歯を脱臼させます。補助的に、回転作用やて...

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下顎枝矢状分割術(SSRO)

下顎枝矢状分割術(SSRO)とは下顎枝矢状分割術とは、下顎前突症や下顎後退症など、下顎の後方移動だけでなく、前方移動にも適用できる顎矯正手術の一種です。Obwegeser method(オッベゲーザー法)やSSROと呼ばれることもあります。・顎矯正手術の一種・下顎前突症や下顎後退症に適応・下顎の後方...

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唾石症(ダセキショウ)

唾石症とは唾石症とは、唾液腺導管内に結石が生じる病態です。急性ないし慢性の唾液腺炎を伴います。また、唾液の流出障害が強いと、唾疝痛(ダセンツウ)を訴えることがあります。・唾液腺導管内に結石・急性ないし慢性の唾液腺炎を伴う・唾液の流出障害による唾液疝痛唾石症の好発年齢と好発部位成人男性に多く、大部分が...

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唾石の摘出法(口内法と口外法)

唾石症では、唾石が生じている部位によって、摘出する際のアプローチが変わります。導管内唾石口腔内から切開、摘出腺体内唾石口腔外から唾液腺とともに摘出唾石症(ダセキショウ)については、個別ページをご覧ください。 ツイート

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唾疝痛(ダンセンツウ)

唾疝痛とは唾疝痛とは、唾石症(ダセキショウ)の代表的な症状です。摂食時に、一過性の強い痛みが生じます。・唾石症の主症状・一過性の強い痛み疝痛とは疝痛とは、胆石、腎結石、尿管結石などにおいて、腹部空洞臓器や管状臓器の壁をなす平滑筋の攣縮に起因する発作性の痛みです。唾液腺においても、導管や移行部に唾石が...

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ブランディンヌーン嚢胞

ブランディンヌーン嚢胞とはブランディンヌーン嚢胞とは、前舌腺の粘液貯留嚢胞を意味します。そのため、前舌腺嚢胞と呼ばれることもあります。舌下面の舌尖に近い正中部に生じる嚢胞です。・前舌腺の粘液貯留嚢胞・前舌腺嚢胞(別称)・舌下面の舌尖に近い正中部に発生ブランディンヌーン嚢胞の原因咬傷あるいは補綴装置や...

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メルカーソン・ローゼンタール症候群

メルカーソン・ローゼンタール症候群とはメルカーソン・ローゼンタール症候群とは、肉芽腫性口唇炎、溝状舌、顔面神経麻痺を三徴候とする疾患です。三徴候・肉芽腫性口唇炎・溝状舌(コウジョウゼツ)・顔面神経麻痺メルカーソン・ローゼンタール症候群の原因原因は不明ですが、口腔領域の慢性病巣ではないかと考えられてい...

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石灰化上皮性歯原性腫瘍

石灰化上皮性歯原性腫瘍とは・歯原性上皮由来の顎骨内良性歯原性腫瘍・アミロイド様物質の生成とその石灰化・ピンボルグ腫瘍(別名)・発育緩慢な無痛性膨隆石灰化上皮性歯原性腫瘍とは、歯原性上皮由来の顎骨内良性歯原性腫瘍です。アミロイド様物質の生成とその石灰化を特徴とする腫瘍で、ピンボルグ腫瘍と呼ばれることも...

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歯原性腫瘍(シゲンセイシュヨウ)

歯原性腫瘍とは歯原性腫瘍とは、歯の形成に関与する組織由来の腫瘍です。大半は顎骨内に生じる良性腫瘍です。歯原性腫瘍は、歯の発生過程の組織構造を模倣します。・歯の形成に関与する組織由来の腫瘍・顎骨内に生じる良性腫瘍が大半・歯の発生過程の組織構造を模倣する歯原性腫瘍の成り立ちと分類歯のエナメル質は、歯原性...

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キューンの貧血帯

キューンの貧血帯とは・局所麻酔時に生じる貧血帯・注射針の刺激による血管の攣縮や血管収縮薬の影響・中顔面部に貧血帯として発現キューンの貧血帯とは、局所麻酔において、注射針の刺激による血管の攣縮や、添加されている血管収縮薬の影響による貧血帯を指します。大口蓋孔、切歯孔、上顎結節部への注射時に中顔面部に貧...

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オンコサイトーマ

オンコサイトーマとは・耳下腺に好発する良性腫瘍・オンコサイトから成る・好酸性腺腫(別名)オンコサイトーマとは、耳下腺に好発するオンコサイトからなる良性腫瘍です。オンコサイトは、好酸性顆粒状物(ミトコンドリア)に富む細胞質を有する腫大した細胞です。こういった特徴から、オンコサイトーマは好酸性腺腫と呼ば...

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歯肉嚢胞(シニクノウホウ)

歯肉嚢胞とは・歯肉に生じる歯原性発育性嚢胞・幼児型と成人型・上皮真珠(別名)・菲薄な角化重層扁平上皮で裏装・嚢胞腔内に角化物が充満歯肉嚢胞とは、歯肉に生じる歯原性発育性嚢胞で、幼児型と成人型とに分けられます。上皮真珠と呼ばれることもあります。幼児型の歯肉嚢胞幼児型の歯肉嚢胞は、生後3ヶ月までの新生児...

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エプスタイン真珠

エプスタイン真珠とはエプスタイン真珠とは、胎生期の口蓋突起の癒合に関連した遺残上皮由来の嚢胞です。正中口蓋縫線に沿った粘膜にみられ、直径1〜3mmの白色の隆起として認められます。・口蓋突起の癒合に関連した遺残上皮由来の嚢胞・正中口蓋縫線に沿った粘膜にみられる・直径1〜3mmの白色の隆起上皮真珠の種類...

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筋上皮腫(キンジョウヒシュ)

筋上皮腫とは・腫瘍性筋上皮細胞からなる・唾液腺良性腫瘍・腺管構造を欠いている・成人に発症しやすい・性差はない筋上皮腫とは、腫瘍性筋上皮細胞からなる比較的まれな唾液腺良性腫瘍です。腺管構造は欠いているか、ごくわずかに認める程度です。成人に発症しやすく、性差はみられません。筋上皮腫の好発部位大唾液腺では...

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キーゾウの無痛領域

キーゾウの無痛領域とは・痛点受容器の分布密度が著しく少ない帯状の部位・第二大臼歯部に面する部位から口角にわたる頬粘膜・頬粘膜感覚は口腔粘膜の他の部位に比べて鈍感キーゾウの無痛領域とは、第二大臼歯ぶに面する部位から、口角にわたる頬粘膜において、痛点受容器の分布密度が著しく少ない帯状の部位を指します。頬...

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Eagle症候群(茎状突起過長症)

Eagle症候群とは・茎状突起の過長が認められる疾患・茎状突起過長症(別名)・茎突舌骨靭帯の骨化により舌咽神経、頸動脈が圧迫・咽喉頭部不快症状を呈する・25mmを超えると過長(日本人の平均長は22mm)Eagle症候群とは、茎状突起過長症とも呼ばれる疾患で、文字通り茎状突起の過長が認められます。また...

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ガードナー症候群

ガードナー症候群とは・常染色体優性遺伝・がん抑制遺伝子であるAPC遺伝子の変異・家族性大腸線維腫症(別名)ガードナー症候群の原因は、常染色体優性遺伝で、5番染色体長腕に局在するがん抑制遺伝子であるAPC遺伝子の変異です。家族性大腸ポリポーシスといわれていた疾患と遺伝形式が同じであることから、同一疾患...

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粘膜下口蓋裂(ネンマクカコウガイレツ)

粘膜下口蓋裂とは・口蓋裂の一種・見かけ上は粘膜が癒合・自覚しないケースが多い・Calnanの3徴候粘膜下口蓋裂とは、口蓋裂の一種ですが見かけ上は粘膜が癒合しています。そのため、裂の存在に気づかないことが多いです。粘膜下口蓋裂の診断・鼻腔側に置いた光を口腔側から透視・触診で粘膜の下層に骨の存在が感じら...

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Calnanの3徴候

Calnanの3徴候とはCalnanの3徴候とは、粘膜下口蓋裂(ネンマクカコウガイレツ)で見られる3つの症状です。・口蓋垂裂・硬口蓋後縁のV字骨欠損・口蓋の八の字形成 ツイート

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