歯科国試過去問 102A-59
ペリクルで正しいのはどれか。(1つ)
a. 歯質の脱灰を抑制する。
b. 厚さは約100μmである。
c. 形成に24時間程度を要する。
d. バイオフィルムの一種である。
e. Streptococcus属が優勢である。
*解答はページの一番下に掲載しています。
ペリクルの特徴
ペリクルには細菌が含まれていない
ペリクルは歯垢と混同されがちですが、大きな違いがあります。
それは、細菌が含まれているか否かです。
ペリクルとは、非細菌性の有機性薄膜です。
ですので、前提としてストレプトコッカスのような細菌は含まれていません。
バイオフィルムとも混同しないよう、注意しましょう。
ただし、歯垢形成の素地となることは間違いありません。
・ペリクルは非細菌性の薄膜
・歯垢形成の素地となる
ペリクルの成分
ペリクルは、唾液由来の糖タンパクによって構成されています。
具体的には、ムチン、高プロリン糖タンパクといった物質です。
厚さは0.1〜1μmです。
エナメル質に唾液が触れてから、数時間で形成が完了します。
・唾液由来の糖タンパク
・厚さは0.1〜1μm
・数時間で形成完了
歯質の脱灰を抑制
ペリクルは、エナメル質表面に膜を張ることで、歯質の脱灰を抑制します。
被膜によって、エナメル質からの無機質の放出が抑制されるためです。
・脱灰の抑制
・無機質の放出を防ぐ
解答
a ○
b ×
c ×
d ×
e ×