歯科国試過去問 90C-52
ペリクルの働きははどれか。(2つ)
a. 咀嚼・嚥下機能を補助する。
b. 口腔内のpHを中性に保つ。
c. 歯面を物理化学的に保護する。
d. 歯垢形成の起点となる。
e. 頬粘膜の感染を防止する。
*解答はページの一番下に掲載しています。
ペリクルが持つメリット・デメリット
ペリクルは歯面を覆う被膜
口腔内を清掃した後、数分も経たないうちに、ペリクルの形成が始まります。
形成が終わるのは数時間以内です。
唾液に含まれる成分から成り、歯面全体を被膜のように覆います。
この中に、細菌は混入していません。
ペリクルが持つ生理的作用とは
非細菌性の薄膜が歯面をコーティングすることで、エナメル質を酸の侵襲から守ってくれます。
その結果、ペリクルはう蝕予防に寄与します。
つまりペリクルは、歯質を物理化学的に、あるいは抗う蝕的に保護する生理作用を持っているといえます。
その一方、プラーク形成の起点となるため、デメリットも存在しています。
ペリクルは口腔内細菌のかっこうの足場となり、う蝕や歯周疾患を誘発するリスクも持ち合わせているのです。
できるだけメリットだけを享受するためには、口腔内を衛星に保つ必要があります。
・歯を酸の侵襲から守る
・歯質を物理化学的、抗う蝕的に保護
・歯垢形成の起点となる
解答
a ×
b ×
c ○
d ○
e ×