みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

う蝕の疫学と横断研究

歯科国試過去問 102A-49

う蝕の疫学に横断研究が有効である理由はどれか。(2つ)

 

a. 疾患の進行が遅い。

 

b. 視診で診断が可能である。

 

c. 治療後に罹患の痕跡が残る。

 

d. 再石灰化によって自然治癒する。

 

e. 初期の段階では自覚症状がない。

 

*解答はページの一番下に掲載しています。

う蝕には横断研究が適している

横断研究とは

 

横断研究とは、ある集団を特定の時点で調査し、研究をする方法です。

 

時間軸に沿うのではなく、複数の対象を同時に調べる形をとります。

 

一方、同一の集団を時間軸に沿って調査していく方法を縦断研究と呼びます。

 

う蝕は徐々に進行していく

 

う蝕は、疾患の進行が遅いという特徴を持っています。

 

一夜にしてう窩を形成し、痛みなどの症状を引き起こすことはまずありません。

 

大抵は長い時間をかけて、少しずつ病変が進行していくものです。

 

う蝕は必ず痕跡を残す

 

また、う蝕の治療後には、ほとんどのケースで痕跡が残ります。

 

それは歯を切削した後であったり、装着された補綴物であったりと様々です。

 

ですから、ある時点で調査を行ったとしても、過去の罹患の総数を把握することも可能なのです。

 

 

解答

a 

 

b ×

 

c 

 

d ×

 

e ×

 

補足

 

b → 縦断研究にも有効といえる。

 

d → う蝕は原則的に再石灰化しない。したとしても縦断研究に有効となる。

 

e → 横断研究に有効ではない。


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