直接覆髄の特徴と適応症・禁忌症
直接覆髄とは
直接覆髄とは、露髄した歯髄に薬剤を貼付して保護し、歯髄の健康を維持する治療法です。
直接覆髄の適応症と禁忌症
窩洞形成や破折などにより、偶発的に露髄したケースで、新鮮な健康歯髄が適応となります。
適応症
・偶発的な露髄
・新鮮な健康歯髄
ですので、軟化象牙質除去時の露髄や感染が疑われる歯髄は禁忌といえます。
禁忌症
・軟化象牙質除去時の露髄
・感染が疑われる歯髄
直接覆髄の手順
露髄部を洗浄し、乾燥した後、歯髄を圧迫しないように注意しながら直接覆髄剤を貼付します。
続いて裏層(リソウ)、暫間修復を実施し、一定期間は経過観察を行います。
直接覆髄剤の種類
直接覆髄剤としては、以下のものが使用されます。
永久歯では、とりわけ修復象牙質形成促進作用が期待できるMTAセメントや水酸化カルシウム製剤が用いられます。
直接覆髄の経過
経過が良好であれば、処置を施して1ヶ月後には、露髄部に象牙質橋(デンティンブリッジ)の形成が認められます。
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