ピエール・ロバン症候群と3主徴
ピエール・ロバン症候群とは
ピエール・ロバン症候群は、新生児が発症しやすい先天性疾患です。
気道狭窄や舌根部沈下を伴うため、出生時の呼吸困難が問題となります。
常染色体劣性遺伝による先天異常で、小顎症(または下顎後退症)、口蓋裂、舌下垂(舌根部沈下)の3主徴が見られます。
小顎症などの下顎低形成により、鳥貌を呈します。
・新生児の先天性疾患
・舌根部沈下による呼吸困難
・常染色体劣性遺伝
・3主徴が見られる
ピエール・ロバン症候群の原因
ピエール・ロバン症候群の原因は、次の3つを挙げることができます。
・遺伝的要因
・母体内における胎児の体位
・薬物の影響
ここで解説しているピエール・ロバン症候群は、遺伝的要因が原因となっているものです。
ピエール・ロバン症候群の症状
ピエール・ロバン症候群では、まず次に挙げるような3主徴が見られます。
ピエール・ロバン症候群の3主徴
・小顎症、下顎後退症
・口蓋裂
・舌下垂(舌根部沈下)
ピエール・ロバン症候群は、ロバン複合奇形とも呼ばれ、様々な部位に奇形が生じます。
その大元である一次奇形は下顎低形成です。
下顎低形成の結果、小顎症や下顎後退症など引き起こしていきます。
すると、二次奇形として舌根部沈下や舌尖部の上方偏位が生じ、二次口蓋の閉鎖不全へとつながっていくのです。
小顎症によって、著しい鳥貌を呈し、口蓋裂はU字状で裂幅が広くなるという特徴を有しています。
その他、胸骨陥凸、緑内障、耳閉鎖、吸気性気道閉塞、精神遅滞といった症状が現れることもあります。
その他の症状
・鳥貌
・胸骨陥凸
・緑内障
・耳閉鎖
・吸気性気道閉塞
・精神遅滞
ロバンシークエンスとの違いについては、個別ページをご覧ください。
ピエール・ロバン症候群の原因と症状 関連ページ
- Scammonの発育曲線
- リーウェイスペース(Leeway space)
- 霊長空隙と発育空隙
- トリーチャーコリンズ症候群(下顎顔面異骨症)
- マッキューン・オルブライト症候群
- レックリングハウゼン病(神経線維腫症T型)
- 大理石骨病(アルベルス・シェーンベルグ病)
- Beckwith-Wiedemann(ベックウィズ-ウィーデマン)症候群
- パピヨン-ルフェーブル症候群の原因と症状
- シルバーラッセル症候群の原因と症状
- 生歯困難(セイシコンナン)
- ターミナルプレーン
- ベドナーアフタ(Bednar aphtha)
- リガフェーデ病
- 無汗型外胚葉異形成症(ムカンガタガイハイヨウイケイセイショウ)
- フッ化ジアンミン銀(サホライド)
- ロバンシークエンス(ロバン続発症)
- 先天性表皮水疱症
- アクロメガリー(先端肥大症・末端肥大症)
- アデノイド顔貌
- みにくいあひるの子の時代
- 乳歯冠・乳歯用既製冠
- ポイツ・ジェガース(Peutz-Jeghers)症候群
- オーラルスクリーン
- 鎖骨頭蓋異形成症(サコツトウガイイケイセイショウ)
- 基底細胞母斑症候群
- 加生歯(カセイシ)
- ケルビズム
- 乳歯のインピーダンス測定値【露髄の目安】
- 顎間空隙(ガッカンクウゲキ)
- 哺乳ビンう蝕(ホニュウビンウショク)
- クラウンループ
- 小児義歯(ショウニギシ)
- 可撤保隙装置(カテツホゲキソウチ)
- 二次空隙(ニジクウゲキ)
- アダムスクラスプ
- ターナー歯