咬合異常の種類〜上下歯列弓関係の異常
咬合異常とは
咬合異常とは、上顎と下顎の咬み合わせに異常がある状態です。
その原因は、主に上下歯列弓の位置関係や形態の異常にあります。
咬合異常の種類
咬合異常には、次の6種類があります。
咬合異常の症状
それぞれの種類に応じて、咬合異常の症状は異なります。
詳細については個別ページで解説しますので、ここでは大まかな説明だけ記載します。
上顎前突
上顎前突とは、上顎前歯が下顎前歯よりも著しく前方に突出している状態です。
いわゆる出っ歯と呼ばれる症状がこれに当たります。
下顎前突
下顎前突とは、下顎前歯が上顎前歯よりも著しく前方に突出している状態です。
いわゆる受け口と呼ばれている症状がこれに当たります。
切端咬合
切端咬合とは、上下顎の前歯部が、お互いの切縁で接触している状態です。
一見すると綺麗に咬み合っているように見えますが、健全な歯列というのは、上顎の前歯が下顎の前歯に数mm程度被さっているものなのです。
過蓋咬合
過蓋咬合とは、上顎の前歯が下顎の前歯に過剰に被さっている状態です。
上下顎前歯の被蓋関係が垂直的に著しく深くなった状態といえます。
交叉咬合
上顎歯列弓が下顎歯列弓に対して、左側あるいは右側に偏位している状態です。
専門的に鋏状咬合(シザーズバイト)と呼ばれることもあります。
開咬
開咬とは、上下顎の歯が臼歯部では咬合していて、小臼歯部から前歯部にかけて咬合していない状態です。
ですので正面から見ると、前歯部から小臼歯部に欠けて、上下歯列間に空隙が見て取れます。
同じような用語に開口(カイコウ)というものがありますが、こちらは単に口を開くことを意味していますので、混同しないようにしましょう。
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