みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

滲出機転(シンシュツキテン)

滲出機転(exudation)

滲出機転とは

 

滲出機転とは、血液が血管内から血管外へと流出する現象です。

 

漏れ出ていくのは、主に血漿成分です。

 

その中には、血球成分も含まれています。

 

炎症が起こっている場所へと血球を運び、ダメージを受けている部分を治そうとする反応と言えます。

 

滲出機転のメカニズム

 

炎症が生じると、まず微小循環の変化が生じます。

 

一時的に細動脈が収縮し、虚血状態となり、幾つかの化学伝達物質が作用することで、速やかに拡張します。

 

すると、動脈内は充血状態となり、その先にある細静脈では、血管の拡張が起こりうっ血をきたすのです。

 

ここで起こるのが「滲出(exudation)」です。

 

充血及びうっ血により、行き場を失った血液が血管の外へと出ていってしまいます。

 

血管外へ漏れ出た液体を滲出液と呼びます。

 

この滲出液がダメージを受けた細胞や組織の修復に役立てられることになります。

 

こうした一連の流れを炎症の滲出機転と呼びます。

 

その流れを簡素化すると、以下のようにまとめることができます。

 

@炎症

 

A細動脈の収縮→虚血

 

B細動脈の拡張→充血

 

C細静脈の拡張→うっ血

 

D血液の滲出

 

E組織の修復

 

 

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