滲出機転(exudation)
滲出機転とは
滲出機転とは、血液が血管内から血管外へと流出する現象です。
漏れ出ていくのは、主に血漿成分です。
その中には、血球成分も含まれています。
炎症が起こっている場所へと血球を運び、ダメージを受けている部分を治そうとする反応と言えます。
滲出機転のメカニズム
炎症が生じると、まず微小循環の変化が生じます。
一時的に細動脈が収縮し、虚血状態となり、幾つかの化学伝達物質が作用することで、速やかに拡張します。
すると、動脈内は充血状態となり、その先にある細静脈では、血管の拡張が起こりうっ血をきたすのです。
ここで起こるのが「滲出(exudation)」です。
充血及びうっ血により、行き場を失った血液が血管の外へと出ていってしまいます。
血管外へ漏れ出た液体を滲出液と呼びます。
この滲出液がダメージを受けた細胞や組織の修復に役立てられることになります。
こうした一連の流れを炎症の滲出機転と呼びます。
その流れを簡素化すると、以下のようにまとめることができます。
@炎症
A細動脈の収縮→虚血
B細動脈の拡張→充血
C細静脈の拡張→うっ血
D血液の滲出
E組織の修復
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