遺伝性の歯肉増殖症
遺伝性歯肉線維腫症(イデンセイシニクセンイシュショウ)とは
遺伝的因子が関係している歯肉増殖症を遺伝性歯肉線維腫といいます。
小児の歯肉に現れやすい病変で、成長期にある間は切除してもすぐに再発してしまいます。
遺伝性歯肉線維腫症の特徴
遺伝性歯肉線維腫症では、歯肉の一部あるいは全体の粘膜固有層に線維組織性の増殖が見られます。
非常に稀な病気です。
薬剤性歯肉増殖症と比べても、歯肉の増殖量が著しいため、ほとんどの歯が歯肉で覆われてしまいます。
また、腫大した歯肉はスティップリングが目立つという特徴もあります。
・粘膜固有層に線維組織性の増殖
・スティップリングが目立つ
歯肉の表面は白くて硬いです。
遺伝性歯肉線維腫症の病理学的所見
遺伝性歯肉線維腫症では、血管に乏しい線維性結合組織が増生しています。
そのせいで歯肉がピンクではなく白く見えるのです。
この線維性結合組織は、硝子化した太いコラーゲン線維が交錯することで構成されています。
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