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咬合性外傷と外傷性咬合

咬合性外傷と外傷性咬合

歯周疾患を引き起こす原因として、咬合性外傷というものがあります。

 

外傷性咬合という言葉もあり、とても混乱してしまうポイントだと思いますので、それぞれについて詳しく解説します。

 

咬合性外傷とは

 

咬合性外傷には、一次性と二次性が存在しています。

 

どちらも、過剰な力が歯周組織に加わり、その支持構造に変化をもたらします。

 

一次性咬合性外傷

 

一次咬合性外傷とは、歯周組織に対して、生理的範囲を超えた咬合力が加わった際に生じるものです。

 

歯周組織が正常であることが、一次性咬合性外傷のポイントです。

 

具体的には、以下のようなケースで、一次性咬合性外傷を発症します。

 

早期接触

 

咬頭干渉

 

ブラキシズム

 

咬合過高の修復物

 

二次性咬合性外傷

 

二次性咬合性外傷とは、既に歯周組織に炎症等の異常が現れている場合に発症します。

 

ですので、一次性とは異なり、咬合力が生理的範囲内であっても歯周組織にダメージが加わっていきます。

 

具体的には、以下のようなケースを挙げることができます。

 

進行度の高い歯周炎

 

歯周外科処置直後

 

咬合性外傷の症状

 

咬合性外傷を発症すると、以下のような症状が現れてきます。

 

歯の動揺

 

歯根膜腔の拡大

 

垂直性骨吸収

 

歯槽硬線の消失

 

歯根吸収

 

歯の咬耗

 

歯髄炎様疼痛

 

外傷性咬合とは

 

咬合性外傷と外傷性咬合の違い

 

外傷性咬合とは、咬合性外傷を引き起こすような咬合状態を指します。

 

どちらも似たような言葉なので、後ろの二文字に注目すれば、その違いがすぐにわかるかと思います。

 

外傷性咬合は、あくまで咬合ですので、噛み合わせを指しています。

 

一方、咬合性外傷は外傷ですので、病気やけがと認識することができます。

 

そんな外傷性咬合には、以下のような特徴があります。

 

歯周炎の直接的な原因にはならない

 

歯周病の増悪因子にはなる

 

歯の動揺度を増加させる

 

側方力が加わると生じやすい

 

こういった外傷性咬合によって、咬合性外傷が生じると、咬合調整が必要になってきます。

 

詳しくは咬合調整のページでご説明します。

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