みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

急性化膿性歯髄炎の原因と症状

急性化膿性歯髄炎の原因と症状

急性化膿性歯髄炎とは

 

急性化膿性歯髄炎には、一部性と全部性の2つにわけることができます。

 

これは、急性単純性歯髄炎と同じですね。

 

というのも、急性単純性歯髄炎に細菌感染が加わることで発症するのが、急性化膿性歯髄炎だからです。

 

そのため、歯髄には化膿性の炎症が生じます。

 

また、不可逆性の歯髄炎であることも重要なポイントです。

 

急性化膿性歯髄炎の原因

 

急性化膿性歯髄炎の原因は、う蝕病巣内の細菌です。

 

急性単純性歯髄炎から移行するケースがほとんどです。

 

その他、歯の破折や窩洞形成によって露髄し、そこから細菌感染が起こることもあります。

 

急性化膿性歯髄炎の症状

 

急性化膿性歯髄炎の症状は、一部性と全部性とで、以下のような違いがあります。

 

自発痛

 

一部性 → あり

 

拍動性、限局性間歇性の非常に強い痛み
夜間痛を伴う

 

全部性 → あり

 

拍動性、放散性持続性の非常に強い痛み
夜間痛を伴う

 

誘発痛

 

一部性 → あり

 

冷刺激、温刺激

 

全部性 →あり

 

温刺激 → 痛みが増加

 

冷刺激 → 痛みが減少

 

打診痛

 

 

一部性 → あり

 

全部性 → 非常に強い

 

電気診

 

 

どちらも閾値が上昇する

 

ただし、発症初期には閾値が低下することもあるため注意が必要

 

急性化膿性歯髄炎の経過

 

急性化膿性歯髄炎は、放置すると腐敗菌が増加して、急性壊疽性歯髄炎へと移行していきます。

 

上記の通り、急性化膿性歯髄炎の段階で、かなりの自覚症状が現れるため、この時点で治療を行うことをお勧めします。

 

一部性にしろ全部性にしろ、痛みが強く、その範囲も広くなっているため、原因歯を明示することが困難なケースが多いと言えます。


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