象牙質歯髄複合体の意味と特徴
象牙質歯髄複合体とは
象牙質歯髄複合体とは、象牙質と歯髄が一体化した組織とみなす概念です。
デンティン-パルプコンプレックスと呼ばれることもあります。
・象牙質と歯髄が一体化した組織とみなす概念
・デンティン-パルプコンプレックス
象牙質歯髄複合体の名前の由来
象牙質と歯髄は、発生段階から同じ間葉系由来組織の歯乳頭を起源としています。
また、象牙細管内に歯髄組織の一部が分布するなど、組織構造や機能に関連が見られることから、複合体として捉えることができます。
・象牙質と歯髄は間葉系由来組織の歯乳頭が起源
・象牙細管内に歯髄組織の一部が分布
象牙質歯髄複合体の特徴
歯髄組織と象牙前質の境界にある象牙芽細胞の突起や、歯髄神経のAδ線維は象牙細管内に侵入し、歯髄内用液は象牙細管内の液体と循環しています。
そのため、象牙質表面への刺激は象牙細管内の歯液の移動を起こし、歯髄神経を興奮させます。
これは動水力学説(ドウスイリキガクセツ)と呼ばれているメカニズムです。
また、象牙質に加わった刺激で、歯髄側に修復象牙質が形成されるなど、両者には関連が多いと言えます。
・象牙芽細胞の突起や歯髄神経のAδ線維は象牙細管内に侵入
・歯髄内用液は象牙細管内の液体と循環
・象牙細管内の歯液の移動を起こし歯髄神経を興奮させる
・象牙質に加わった刺激で歯髄側に修復象牙質が形成される
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