みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

ヘルトヴィッヒ上皮鞘

ヘルトヴィッヒ上皮鞘の意味と特徴

ヘルトヴィッヒ上皮鞘とは

 

・エナメル器由来の上皮性の構造物

 

・上皮鞘に接する細胞を象牙芽細胞に誘導

 

ヘルトヴィッヒ上皮鞘とは、エナメル器由来の上皮性の構造物です。

 

ヘルトヴィッヒ上皮鞘の特徴

 

ヘルトヴィッヒ上皮鞘は、歯冠部のエナメル質、象牙質の形成がほぼ終了した頃、エナメル器の自由縁から内・外エナメル上皮が密接した状態で伸長します。

 

立体的には鞘状に見え、将来の歯根の外形を予測させます。

 

・エナメル器の自由縁から内・外エナメル上皮が密接した状態で伸長

 

・立体的には鞘状に見える

 

将来の歯根の外形を予測させる

 

ヘルトヴィッヒ上皮鞘の役割

 

ヘルトヴィッヒ上皮鞘に包まれた歯乳頭(シニュウトウ)の間葉細胞のうち、上皮鞘に接する細胞は、上皮の誘導によって象牙芽細胞に分化し、歯根象牙質を形成します。

 

歯根象牙質の形成が終了すると、上皮鞘の細胞は大部分が離散消失しますが、一部は歯根膜の中に小さな細胞塊となって残ります。

 

これをマラッセの上皮遺残(ジョウヒイザン)といいます。

 

・上皮鞘に接する細胞を象牙芽細胞に誘導する

 

・歯根象牙質形成終了後、上皮鞘の細胞は大部分が離散消失

 

・一部は歯根膜の中に小さな細胞塊となって残る

 

マラッセの上皮遺残

 

 


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