固定源の部位による分類(顎内・顎間・顎外)
固定源の部位による分類
矯正治療では、固定源をどこに設置するかによって、以下の3つに分類することができます。
・顎内固定
・顎間固定
・顎外固定
固定装置がひとつの顎に限局しているのか、上下の顎にまたがっているのか、あるいは顎の外に置かれているのかによって分類しています。
顎内固定では、固定源と移動歯が同じ部位に存在しています。
矯正装置も移動させる歯も、同じ顎内にあるとも言えます。
顎内固定の装置には、以下のようなものがあります。
・マルチブラケット装置
・リンガルアーチ(舌側弧線装置)
・床装置
顎間固定では、固定源と移動歯が別々の顎にあります。
固定源を対顎に求めるという言い方をすることもできます。
この点が、顎内固定と異なるポイントと言えます。
顎内も顎間も口腔内で完結する処置ですが、上下の顎にまたがるかどうかの違いがあるのです。
顎間固定の装置には、以下のようなものがあります。
・U級エラスティックゴム
・V級エラスティックゴム
・垂直エラスティックゴム
・交叉ゴム
顎外固定では、固定源が口腔外にあります。
つまり、口腔内にある歯や顎の骨ではなく、外部に固定源を求めることとなります。
そのため、以下のような大掛かりな装置を必要としまうs。
・ヘッドギア
・チンキャップ(オトガイ帽装置)
・上顎前方牽引装置
固定源と抵抗源の違い
固定源の部位による分類について学習していると、固定源と抵抗源という言葉が出てくることがあります。
一見すると、それぞれ別の意味を持っているように思えます。
けれども固定源と抵抗源に違いはありません。
どちらも同じ意味を表しています。
例えば、大学の講義などを聞いていて、抵抗源を移動歯と認識してしまうこともありますが、そうなると厄介ですのでご注意してください。
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