自然的保定の特徴と適応症
自然的保定とは
自然的保定とは、動的治療で得た新しい咬合状態を自然の力で保持することです。
器械的保定装置は使用しません。
・動的治療で得た新しい咬合状態を自然の力で保持
・器械的保定装置は使用しない
自然的保定の適応症
不正咬合の治療後、正常な機能を営ませた場合に後戻りしにくいと判断された時に適応されます。
例えば、1〜2歯の逆被蓋歯を正常被蓋に改善後、後戻りの可能性が低いと判断される時に行います。
・治療後に正常な機能を営ませた場合に後戻りしにくいと判断された時
ex)1〜2歯の逆被蓋歯を正常被蓋に改善後、後戻りの可能性が低いケース
歯列が安定するために必要な3つの条件
自然的保定が適応されるためには、歯列が安定する必要があり、以下の3つの条件を満たさなければなりません。
1.咀嚼筋、顔面筋、舌筋などの口腔周囲筋が正常な機能力を営み、獲得した咬合を安定させる保定力を有する
2.正しい前歯被蓋、咬頭嵌合、ならびに隣接面接触などの咬合関係が十分な保定力を有する
3.動的治療によって得られた新しい口腔周囲環境に対して、顎骨および歯の支持組織が適応し、十分な保定力を有する
ただしに自然的保定に入ることは稀
臨床の現場では、動的治療後、ただちに自然的保定に入ることは稀であるといえます。
多くの場合、多少なりとも器械的保定を必要とし、その後に自然的保定へと移行していきます。
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