アクチバトールの適応症と禁忌症
アクチバトールとは、可撤式矯正装置の一種です。
主に夜間に装着する間歇的矯正装置です。
金属製の顎間誘導線とレジン床から成り、構成がシンプルなため簡単に製作することができます。
アクチバトールは、次の6つの部位から構成されています。
a 誘導線
b 翼部
c 歯部
d 歯肉部
e 口蓋部
f 咬面部
また、破損や変形しにくいというメリットもあります。
アクチバトールは、機能的顎矯正装置と呼ばれることもあります。
アクチバトールは、次のような症例に適用されます。
・上顎前突
・下顎前突
・交叉咬合
・過蓋咬合
・その他(保定、保隙、歯ぎしり、顎骨骨折)
上顎前突
上顎前突では、アクチバトールを使用することで次のような作用を期待することができます。
・歯の歯槽性移動
・下顎性移動
・咬合挙上
・上顎前歯の舌側移動
上顎前突では、次のようなタイプでアクチバトールが適用されます。
・アングルT級
・アングルU級1類、2類
アングルT級は、上顎前歯の唇側転位で、歯列弓の狭窄を伴わない症例や、下顎前歯の舌側傾斜の症例で適用されます。
下顎前突
下顎前突は、次のようなタイプでアクチバトールが適用されます。
・アングルT級
・アングルV級
アングルT級では、上顎前歯の舌側転位、下顎前歯の唇側転位の症例で適用されます。
アングルV級では、構成咬合位がとれる症例で適用されます。
アクチバトールの禁忌症は、次の6つです。
・構成咬合位をとることができないアングルV級
・アクチバトールを装着できない症例(口呼吸、鼻疾患)
・上下顎骨の発育に大幅なズレがある症例
・叢性(歯の移動可能な距離が限られているため)
・上下顎前突
・捻転
症例に応じて、U級用とV級用のアクチバトールを使い分けることになります。
詳細は、個別ページをご覧下さい。
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