根面う蝕の臨床的な特徴
根面う蝕とは
根面う蝕は、歯冠側ではなく歯根側にう蝕が発生する病変です。
歯根のセメント質部分に生じることが多いため、セメント質う蝕とも呼ばれています。
・歯根側に生じるう蝕
・セメント質う蝕
本来、歯根部は口腔内に露出していませんが、歯周疾患による歯肉の退縮等で、外部の刺激に晒されることとなります。
セメント質はエナメル質と比べると脆弱です。
そこへ様々な刺激が加わることによって、う蝕を誘発するのです。
・歯周疾患で根面が露出
・脆弱なセメント質にう蝕
根面う蝕の原因
根面う蝕の主な原因は、根面の露出です。
その他、口腔衛生状態の不良やアブフラクションなどの不適切な咬合圧によっても引き起こされます。
・根面の露出
・口腔衛生不良
・アブフラクション
根面う蝕の原因菌
根面う蝕の原因菌は以下の通りです。
・ミュータンスレンサ球菌群
・線状桿菌
・Actinomyces viscosus
・Actinomyces naeslundii
根面う蝕の症状
・褐色または黒褐色を呈する
・疼痛は少ない
・歯周疾患を併発していることが多い
根面う蝕の好発部位
歯頚線付近の根面
根面う蝕の進行形式
・歯頚線に沿って環状に進行
・範囲が広い
・浅在性
・慢性の経過を辿る
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