みんなの歯学〜歯学部1年生でも理解できる!

歯の変色と着色

歯の変色と着色

歯の変色と着色の違いとは?

 

ヒトの歯は、日々その色が変化していきます。

 

黄ばんできたり、黒ずんで見えたり、場合によっては生まれた時から、白さを失っていることもあるのです。

 

これは、歯の変色や着色が原因となっています。

 

どちらも似たような言葉ですが、厳密には全く異なる症状ですので、きちんと使い分ける必要があります。

 

歯の変色は、様々な理由によって、歯そのものの色が変化することです。

 

ですから、一朝一夕には治りません。

 

一方、歯の着色は、歯の表面に着色性の物質が付着した状態です。

 

そのため、変色よりは治療がしやすいと言えます。

 

このように、歯の変色と着色というのは、根本的な違いがあることを知っておいてください。

 

では、歯の変色と歯の着色について、さらに詳しく見ていきましょう。

 

歯の変色

 

歯の変色には、外因性のものと内因性のものとがあります。

 

内因性の歯の変色では、以下のような原因を挙げることができます。

 

歯髄壊死 → 灰黒色・褐色

 

先天性ポルフィリン尿症 → 赤褐色・ピンク色

 

新生児黄疸 → 緑色・淡黄色

 

新生児メレナ → 青色歯

 

テトラサイクリン歯 → 褐色・縞模様

 

象牙質形成不全症 → オパール色・灰青色

 

新生児赤芽球症 → 青緑色

 

外因性の歯の変色では、以下のような原因を挙げることができます。

 

フッ化ジアンミン銀 → 黒褐色

 

口腔清掃不良 → 褐色

 

フッ化物の過剰摂取 → 白濁・白斑

 

歯の着色

 

歯の着色は、毎日お口の中に入れるものが原因となります。

 

以下のような着色性物質に注意しましょう。

 

タバコのヤニ

 

コーヒーやお茶の渋

 

イソジンなどの濃い色の薬剤

 

もちろん、こうした着色性物質を一切摂ってはいけないということではありません。

 

なるべく控えることによって、歯の着色を抑えることができます。

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