シェーグレン症候群の診断基準と治療法
シェーグレン症候群では、次の4つの検査を受けることになります。
このうち、2つ以上の項目で陽性が出た場合に、確定診断が下されます。
・生検病理組織検査(口唇生検/涙腺生検)
・口腔検査(唾液分泌検査/唾液腺造影)
・眼科検査(涙線分泌検査)
・血清検査
シェーグレン症候群の診断基準は、厚生省によって1999年に改訂されました。
臨床現場では、次の基準に基づいて診断が下されます。
口唇生検/涙腺生検(次のいずれか)
・口唇腺組織で4mm2辺り1focus(導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤)以上
・涙腺組織で4mm2辺り1focus以上
唾液分泌検査/唾液腺造影(次のいずれか)
・唾液腺造影でstageI(直径1mm未満の小点状陰影)以上の異常所見
・唾液分泌量低下(ガム試験にて10分間で10ml以下またはサクソンテストで2分間で2g以下)があり、かつ唾液腺シンチグラフィーにて機能低下の所見
涙線分泌検査(次のいずれか)
・Schirmer試験で5分間に5mm以下で、かつローズベンガル試験で3以上
・Schirmer試験で5分間に5mm以下で、かつ蛍光色素試験で陽性
血清検査(次のいずれか)
・抗Ro/SS-A抗体陽性
・抗La/SS-B抗体陽性
シェーグレン症候群には、根治療法が存在していません。
ですから、それぞれの症状が改善されるよう、個別に対応していくことになります。
眼症状の治療
ドライアイなどの眼症状に対しては、次のような処置が施されます。
・涙腺からの分泌を促進させる
・不足している涙を人工涙液で補充する
・涙が蒸発しにくいようにする
・涙が排出されるのを抑制する
口腔症状の治療
・唾液の分泌を促進する
・不足している唾液を人工唾液で補充する
・う蝕予防や真菌感染予防
・口腔内の衛生環境を整える
このように、シェーグレン症候群の治療は、全て対症療法となっています。
ですから、根治することを目的とせず、症状の改善に努めることが重要といえます。
大切なのは、この病気といかに上手く付き合っていくかです。
今後、根治が可能となる薬剤や治療法が開発される可能性もありますので、それまでは症状を改善することに専念しましょう。
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