炎症の5徴候
細菌やウイルスに感染したり、打撲や捻挫などの外傷を受けると、体に炎症反応が起こります。
その指標となるのが、「炎症の5徴候」です。
次の5つが見られたら、炎症が起きていると判断しましょう。
1.発赤
2.発熱
3.腫脹
4.疼痛
5.機能障害
炎症の5徴候が生じるメカニズム
では、この5徴候がどういった流れで生じるのか、急性炎症を例に挙げて考えてみましょう。
体のある部分に、何らかの刺激が加わると、その周辺に分布している毛細血管が拡張します。
毛細血管が広がるということは、炎症を起こしている組織周囲の血流が増加することになります。
これによって、皮膚なり粘膜が発赤し、熱感(発熱)を生じさせるのです。
続いて、血管の拡張により、血液の成分が一部、周囲の組織へと滲み出ていきます。
すると、それらの組織に液体が溜まり、浮腫が起こります。
これが腫脹の原因です。
浮腫が起こっている組織はブヨブヨに腫れていますから、局所的な圧迫も生じています。
ここで、痛みを引き起こす化学伝達物質が放出され、痛み受容体を刺激し、疼痛を生み出すのです。
炎症が生じている組織は、言わば破壊されている状態ですから、体はそれを修復しようと働きかけます。
その間、組織は正常に働くことができず、機能障害を引き起こすこととなります。
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